ウール織物の縫目滑脱:糸切れと区別して試作を確認
縫い糸が切れていなくても、縫い目付近の織物の糸が動いて隙間ができることがあります。まず滑脱、縫い糸切れ、裁断端のほつれを区別しましょう。見た目を「縫い目が開いた」とだけ伝えて強い縫い糸を選ぶと、原因に合わない対策になる場合があります。
現物を残して開き方を確認する
表、裏、問題の縫い目を品番と寸法目安付きで撮影し、位置と生地方向を示します。縫製担当者に、切れていないステッチの脇で織物の糸が動いたのか、縫い糸や生地の糸が損傷したのか、端処理が不十分なのか確認してもらいます。検討前に該当部分を切り取って捨てず、手で引いた状態を試験等級に換算しないでください。
製品の負荷に対応させる
ヒップ、袖ぐり、ポケット口など負荷がかかる部分を図面に示し、縫い目の方向、ゆとり、予定する動きを説明します。提案するウール織物に適した方法とたて・よこ方向を供給先や試験機関に確認します。別の方向、構造、品番の結果をそのまま流用せず、報告を比較する前に判定条件を合意します。
実際の縫製条件で試作する
予定する生地、縫い方、縫い代、縫い糸、針、ステッチ設定で試料を作り、条件を記録します。すべての毛織物に共通の針数を設定しないことが大切です。同じ評価条件で、元の縫い目と修正した縫い方や補強を比較します。隙間だけでなく外観と厚みも確認し、設計に適するか判断します。
生地の証拠と製品承認を結び付ける
品番、試料、方法、方向、結果が識別できる報告を依頼します。縫製試料は条件と評価者を添えて保管し、生地変更、仕上げ変更、縫い目の再設計後に必要な再試験を決めます。製品試作は縫製判断を支えますが、必要な規格試験の代わりにはなりません。量産前に未解決事項を両者で共有します。
観察から次の確認を決める
| 観察した状態 | 必要な証拠 | 判断すること |
|---|---|---|
| 縫い糸は切れず織物の糸が離れる | 方向を示した生地と縫い目の評価 | この負荷に品番と縫い方が適するか? |
| 縫い糸が切れる | 縫製条件と糸の確認 | どの変更を再試作するか? |
| 裁断端がほつれる | 端処理と縫い代の確認 | 製品用途に合う仕上がりか? |
縫い目についての質問
強い縫い糸なら滑脱を防げますか?
必ずしも防げません。織物の糸の移動か縫い糸切れかを先に判別し、生地と縫い目を一緒に検討します。
一つの縫い目が良ければ全体を承認できますか?
いいえ。方向、縫い目の位置、製品の負荷ごとに確認が必要な場合があります。
縫い目に焦点を当てた依頼を作る
品番、製品図、問題の縫い目、生地方向、予定構造を伝えます。元の構造と変更案を比べる量と、試料を識別できる報告を依頼し、生地の証拠と製品試作をそれぞれ誰が承認するか決めます。
縫目滑脱では織物の糸が離れます。 AMANN の縫目滑脱解説.
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